【メンテナンス】エアブラシの分解洗浄のやり方

去年エアブラシの部品を破損してからちょっと怖くて分解洗浄していなかったのですが、塗料をこぼして内部に入ってしまったので、勇気を出して分解して綺麗にすることにしました。

毎回しっかりと洗浄していても、落としきれない塗料って結構あるんですよ。中で固まってしまって、ひどくなるとエアブラシの動きにも影響が出てきます。

塗料の出が悪くなったり、スイッチの動きがかたくなったりします。

使用頻度にもよりますが、年に1,2回は分解して徹底洗浄するのがお勧めです。

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目次

用意する物

ツールクリーナー

必須な物はツールクリーナー

塗料の薄め液よりも強力に塗料を溶かします。そのぶん、においも強烈なので、防毒マスク推奨です。

無い場合はしっかりと換気をして使いましょう。

写真はGSIクレオスのツールクリーナーですが、タミヤをはじめ他のメーカーでも出しているのでそれを用意してください。

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富士教材のツールクリーナーは、洗浄力は変わらないのにかなりにおいが低減されているそうです。僕も今使っているツールクリーナーが無くなったら買う予定です。

分解する前に一回ツールクリーナーを入れて内部を掃除しておくと汚れが落ちやすいと思います。

防毒マスクは、シンナーのにおいを完全にシャットアウトしてくれるので、塗装するときにも必須です。

今後の健康のためにもまだ持ってない場合は購入することをお勧めします。

綿棒

普段使っているものでも大丈夫ですが、先端が尖った物があればそちらの方が使いやすいでしょう。

塗料カップを洗浄するのに使います。

ウエスなど

溶剤をつけて表面の汚れを落としたり、拭いたりするのに使います。ティッシュペーパーでもよいですが、キムワイプのような専用の物がベスト。

このあたりは普段エアブラシを掃除するのに使っているものがあると思うので、それを使えばよいかな。

こちらも塗料カップ内を掃除したりするのに使います。汚れがひどいところに溶剤を直接つけて落としていきます。

溶剤が強力なので、筆も痛む可能性があるので塗装用とは別の物を用意しましょう。

エアブラシクリーニングセット

エアブラシの洗浄には専用のキットを購入しておくことをお勧めします。こちらも色々なメーカーからでています。

タミヤエアブラシクリーニングキット

個人的におすすめなのがタミヤのクリーニングセット。ブラシの他にグリス、ノズルシール剤がついてきて洗浄とメンテナンスが両方できます。
※ノズルシール剤については後述します。

分解

まずは、エアブラシを分解していきます。基本的には説明書に書いてある通りに作業していくことになります。
僕も何回か分解してますが、毎回説明書で確認しながら進めています。

今回写真で紹介するのはGSIクレオスのPS289という、ダブルアクションのエアブラシです。

シングルアクションやトリガー式のエアブラシは、構造が少し異なるのでご注意ください。

もう少し分解は可能ですが、汚れがひどいのはこのあたりのパーツなので分解はここまでにしておきます。(説明書にもこれ以上分解すると故障の原因になると記載されています。)

洗浄

ここからは、パーツを一つ一つツールクリーナーをつけた綿棒やウェスで拭いて汚れを落としていきます。

押しボタン部分は結構汚れていました。ここに塗料をこぼしたので今回の洗浄に至ったわけですが、こぼした塗料以外の色もついていたので気づかないうちに結構汚しているものですね。

この押しボタンの下にはエアーがとおる所なので、この部分にツールクリーナーが直接流れないよう注意してください。内部のパッキンが劣化するおそれがあります。

一通り洗浄が終わったら、ノズルを外していきます。ノズルは非常に小さいのでなくさないよう細心の注意が必要です。

ノズルは写真のような道具で取り外します。エアブラシを買うとついてくるのでそれを使いましょう。

ノズルを取り外したらツールキットにある細いブラシで洗浄します。ツールクリーナーをブラシにつけて前後にゆっくりこすっていきます。

こんな感じで結構汚れてました。汚れが付かなくなるまで何度か繰り返します。

組立

すべての汚れを落としたら組み立てていきます。こちらも説明書をしっかり見ながら行いましょう。

一番の注意点:ノズルの装着

僕が一番注意したほうが良いと考えているのが、ノズルの装着です。

まず、ノズル装着の前段階としてノズルシール剤というものをつけなければいけない場合があります。

どうもメーカーによって必要な場合とつけなくても問題ない場合があるようです。

そもそもノズルシール剤がなぜ必要かというと、このノズルの部分に隙間があると空気がもれて塗料が出てきません。

ですので、完全に隙間をなくすためにグリスに似たクリーム状の物を塗布するわけです。

このノズルシール剤なのですが、どうやらこれ単体では現在売られていないようなのです。

去年必要になって調べたら生産終了になっていました。

一応グリスでも代用はできましたが、何度か使っているうちにエアが漏れてくるようになりました。

そこで出てくるのが、さきほどお薦めしたタミヤのクリーニングセットです。このセットにはノズルシール剤がついてくるのです。

ちなみに今回使っているクレオスのエアブラシですが、以前にも分解したことがあるのですが、その時はノズルシール剤がなくても特にエアが漏れてくることはありませんでした。

塗料ノズルを新しい物に変えてからはノズルシール剤をつけないとエアが漏れてくるようになったので今は時々つけています。

ノズルシール剤は写真のように赤い色をしていて、粘度がやや高めのクリームです。
これを爪楊枝などで本体に装着する部分に塗っていきます。

この時ノズルの内部にシール剤が入らないよう注意してください。

中に入ってしまうとつまりの原因になります。再度の洗浄が必要になる可能性があります。

塗り終わったら本体に装着するのですが、ここが一番注意してほしいところです。

本体に装着するには、さきほど取り外しに使った工具を使って締めていきます。

この時、締め付けすぎないようにしてください。このノズルは簡単にちぎれてしまいます

こちらがノズルをねじ切ってしまった画像。こうなるとノズルのちぎれた部分がエアブラシの中に残ってしまいます。

そういう場合は、このような先のとがった道具を差し込んで回せば先端にくっついて取り出すことができます。

たぶん爪楊枝でもできると思います。

内部を傷つけないよう細心の注意をして行いましょう。

最初に書いた去年の部品破損は、このノズルをねじ切ってしまったことです。

コツとしては、とにかくゆっくり回していくことちょっとでも抵抗を感じたらその時点で回すのをやめます。

そして薄め液を入れて吹き出されるか確認します。

出てこなかったら少しだけノズルを締めて薄め液が出るか吹いてみる、を繰り返します。

面倒ですがノズルを破損してしまうよりは良いと思います。

エアブラシはメーカーにパーツ請求できますが、今回のエアブラシの場合、この小さいノズル一つで2000円でした。(送料別)

二番目の注意点:ニードルの差し込み

組み立ててで苦労したのが、押しボタンのところ。

押しボタンのパーツは短い棒がありますが、これがエアーの通る穴にしっかり入らないといけないのですが、なかなかうまく入りませんでした。

たぶん、先にニードルを通すパーツを入れていたのが原因だと思います。(説明書はしっかり見ましょう(-_-;))

ニードルを差し込むときはゆっくり入れていきます。ちょっとでも引っかかったらいったんニードルを抜いて、他のパーツがしっかり入っているか確認しましょう。(引っかかった時点でニードルの先端が欠けている可能性もあるので確認してください。)

何も問題がなければニードルは「スー」とノズルの先端まで動いていきます。怖いけど、気持ちのいい瞬間でもあります(笑)

塗料が出るか確認

組み立て終わったら、薄め液を入れて吹いてみましょう。しっかり吹き出されれば問題ないので、洗浄は終了です。

もし何も出ない場合はどこかでエアが漏れている可能性があります。
さきほどのノズル部分か、ニードルがしっかり入ってないか、そのあたりが一番ありそうな箇所だと思います。

最後に

毎回しっかり洗浄しているつもりでも結構塗料は内部に残っているものですね。

とはいえ、がちがちに固まった塗料は無かったので1年以上分解してなかったけど、それでこれくらいの汚れなら御の字でしょうかね。

ツールクリーナーは強い溶剤なので、新聞紙をしいてしっかり周りを養生しましょう。

カッターマットの上で作業していたら、どうやらこぼれていたようでカッターマットの印刷がにじんでしまいましたΣ(゚д゚lll)ガーン

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